肘の痛みで仕事に支障が出る人へ。我慢すると長引く理由
「仕事をしていると肘が痛い。でも休むほどではないから、そのまま仕事を続けている」
こういう方、現場では本当に多いです。
最初は少し違和感がある程度だったのに、いつの間にか物を持つ、ドアノブを回す、パソコンを操作するといった日常動作まで気になるようになることがあります。
肘の痛みというと、「肘を使いすぎたから痛い」と考えがちです。
もちろん使いすぎは大きな要因のひとつです。 ただ、実際には肘だけを見ても答えが見つからないことがあります。
手首や指の使い方、肩の位置、姿勢、力の入れ方、休憩の取り方など、仕事中の体の使い方全体が関係している場合があるからです。 だからこそ、痛みだけを我慢し続けるより、早い段階で「なぜ肘に負担が集中しているのか」を見直すことが大切です。
よかったですね。今のタイミングで気づけたなら、まだ見直せることはたくさんあります。
1. 仕事中に肘の痛みが出やすい動作 仕事中の肘痛は、一度に大きな力を加える仕事だけで起こるわけではありません。
むしろ臨床では、同じ動きを何時間も繰り返している人に肘の痛みが出ることをよく経験します。
重い物を持つ・握る動作 荷物を運ぶ、工具を握る、フライパンを持つ、ハサミを使う、ドライバーを回す。
こうした動作では、手首や指を動かす筋肉が強く働きます。 その筋肉の多くは、前腕を通って肘の周辺につながっています。
そのため「手で物を持っているだけ」と思っていても、実際には肘の付近へ何度も力が加わっています。
特に、 手のひらを下にして物を持つ手首を反らせながら握る指先に力を入れ続ける片手だけで作業するといった動きが重なると、肘の外側や内側に負担が集中することがあります。
パソコンやマウスを長時間使う動作 意外に思われるかもしれませんが、パソコン作業でも肘痛は起こります。
「重い物なんて持っていないのに、なぜ?」と思いますよね。
原因のひとつは、マウスやキーボード操作で手首や指を細かく何度も動かすことです。
一回一回の力は小さくても、数時間続けば相当な回数になります。 さらに、肘が机から浮いていたり、肩が上がった状態でマウスを操作していたりすると、腕全体が緊張したままになります。
肘痛を考えるときは、こうした「小さな負担の積み重ね」を無視できません。
2. パソコン作業や手作業で肘が痛む理由
仕事中に肘が痛くなると、どうしても痛い場所だけが気になります。 ですが、体はそれほど単純ではありません。
肘だけでなく前腕や手首にも原因が隠れている 肘の近くには、手首や指を動かす筋肉の付着部分があります。
つまり、手首を使いすぎれば、その負担が肘側へ伝わります。
たとえばマウス操作で手首を反らしたまま使う人。
工具を強く握り続ける人。
荷物を指先だけで持とうとする人。
こうした方は、肘そのものを大きく動かしていなくても、肘周囲に負担が集中することがあります。
ここは読者の方が誤解しやすいところです。
「肘が痛い=肘だけが悪い」とは限りません。
肩や姿勢も肘への負担を左右する もうひとつ大事なのが肩です。
猫背になり、肩が前に出た姿勢で仕事をしていると、腕を自由に使いにくくなります。
すると本来は肩や肩甲骨も一緒に動いて行う作業を、肘や手首だけで頑張るようになります。
体というのは連動しています。
肩がうまく働かなければ、その分を肘がカバーする。 足首が硬ければ膝が頑張るのと同じです。
私は体を見るとき、「痛い場所だけ」ではなく、その場所に負担を集めている原因がほかにないかを確認するようにしています。
3. 同じ動作の繰り返しが体に与える影響
仕事では「今日は肘が痛いので、この動作はやめておこう」と簡単にはできません。
毎日同じ作業を繰り返さなければならない人も多いでしょう。
だからこそ、繰り返しによる負担を理解することが重要です。
小さな負担でも積み重なれば痛みにつながる 体はある程度の負荷であれば回復できます。
問題は、回復する時間より負担がかかる時間のほうが長くなってしまうことです。
朝から夕方まで同じ筋肉を使い続ける。 翌日も同じ仕事をする。
休みの日にもスマートフォンや家事で同じ腕を使う。
これが続けば、十分に休む暇がありません。 最初は「少し張っているだけ」だったものが、「握ると痛い」「朝から肘が痛い」という状態へ変わることがあります。
「使わなければいい」だけでは解決しないこともある 一方で、痛いからといって長期間まったく動かさないのも注意が必要です。 状態によりますが、必要以上に動かさなくなると筋力や動かしやすさが低下し、仕事へ戻ったときに再び負担が集中することがあります。
大切なのは0か100かではありません。
「痛みが増える動作を減らしながら、できる範囲では動かす」という考え方です。
無理をする必要はありません。
でも、体は使い方を変えていけば変わってきます。歳だけで決まるものではありません。
4. 肘の痛みを我慢すると仕事の効率が落ちる理由
「仕事だから我慢するしかない」 そう考える方も多いと思います。
責任感が強い方ほど我慢します。 ただ、我慢しながら同じ動作を続けることで、結果的に仕事に影響してしまうことがあります。 痛みをかばうことで別の場所に負担がかかる 肘が痛いと、人間は無意識にかばいます。
左肘が痛ければ右手ばかり使う。 肘を曲げたくなければ肩を持ち上げる。 手首を動かしたくなければ体ごと動かす。
こうした代償動作が続くと、今度は肩や首、手首、反対側の腕までつらくなることがあります。
これは「体が弱い」のではありません。 痛みを避けるために体が工夫しているのです。
ただ、その状態が長く続けば新しい負担になります。
集中力や作業スピードにも影響する 「この動作をすると痛いな」と考えながら仕事をするだけでも、集中力は削られます。
物を持つ速度が遅くなる。
パソコン操作が慎重になる。
途中で何度も腕を休ませる。
結果として、いつもなら終わる仕事に時間がかかることもあります。
ですから、仕事への影響が出始めた段階は「まだ我慢できるから大丈夫」ではなく、体の使い方を見直すタイミングと考えてください。
5. 仕事中の肘痛を改善するためのポイント
肘痛対策で大切なのは、特別なことを一度だけ行うことではありません。
毎日の負担を少しずつ減らすことです。 作業姿勢と手首の角度を見直す まず確認してほしいのが手首です。
マウスを握ったときに、手首が大きく反っていませんか。
キーボードが遠すぎて、肘が前へ伸び切っていませんか。
机が高すぎて、肩が上がっていませんか。
できれば、 肘をおよそ90度前後に保ちやすくする肩の力を抜くマウスを体の近くに置く手首を極端に反らせない腕を机などで軽く支えるといった工夫をしてみてください。
数センチ環境を変えるだけでも、腕の負担が変わる人はいます。
短い休憩をこまめに入れる 長時間働いたあとに30分休むより、数十分ごとに短く腕を休ませるほうが負担を分散できる場合があります。
たとえば30〜60分に一度、 手を軽く開いたり閉じたりする。
肩を回す。 肘をゆっくり伸ばす。 立ち上がって姿勢を変える。
これだけでも構いません。
ポイントは、限界まで痛くなってから休むのではなく、その前に動きを変えることです。
肘だけでなく肩・手首も動かす 肘のセルフケアというと、痛いところを強く揉みたくなる人もいます。
ただし、痛い部分を強く押し続ければ刺激が強すぎる場合もあります。
おすすめしたいのは、肘だけではなく肩・手首までゆっくり動かすことです。
たとえば、 肩を後ろへゆっくり10回回す。 肘を無理のない範囲で曲げ伸ばしする。
手首を軽く上下に動かす。 指を開いたり閉じたりする。 痛みが増えない範囲で行ってください。 強く伸ばす必要はありません。 セルフケアは「効かせる」より「悪化させない範囲で続ける」ことのほうが大切です。
6. こんな肘の痛みは早めに医療機関へ
仕事中の使いすぎによる肘痛と思っていても、すべてを自己判断するのはおすすめできません。
特に、 転倒や衝突などの外傷後から強く痛む急に大きく腫れた肘が赤く熱を持っている発熱を伴っている手や指に強いしびれがある手に力が入りにくい夜も強く痛み続ける数週間たっても改善しない日ごとに痛みが強くなっているといった場合は、整形外科などの医療機関へ相談してください。
必要に応じて画像検査などを行い、骨や関節、神経などに問題がないか確認することが大切です。
「たぶん使いすぎ」と決めつけないことも、自分の体を守る重要な判断です。
7. 仕事を続けながら肘の負担を減らすことはできる
肘が痛いからといって、全員が仕事を長期間休めるわけではありません。
現実には仕事をしながら回復を目指す人のほうが多いでしょう。
その場合に大切なのは、 「肘を治してから仕事をする」 だけではなく、 「肘へ負担が集中しにくい仕事のやり方へ変えていく」 という考え方です。
道具の位置を変える。 片手だけで持たない。 同じ作業を連続させない。 休憩のタイミングを決める。 肩や体幹も使える姿勢にする。 ひとつひとつは小さな変更です。
でも、体は毎日の積み重ねで変わります。 治療の現場でも、何か特別なことをしたから急に変わったというより、日常の使い方を一緒に見直したことで調子が安定していくケースは少なくありません。
痛みがあると、「もうこの肘はダメなのかな」と考えてしまう方もいます。
でも、そこで決めつけなくて大丈夫です。
今の体の使い方を見直せる部分があるなら、まだ伸びしろはあります。
仕事を頑張るためにも、我慢だけで乗り切ろうとしないこと。
それが長く働き続けるための体づくりにつながります。 まとめ 仕事中の肘の痛みは、肘だけの問題とは限りません。
手首や指の繰り返し動作、前腕の筋肉への負担、肩の位置、姿勢、作業環境などが重なって起こることがあります。
大切なのは、痛みを我慢して同じ動作を続けることではありません。
まず、 どの動作で痛むのかどの時間帯から痛くなるのか手首や肩に力が入っていないか仕事環境を少し変えられないかを確認してみてください。
痛みのない体を目指すことも大切ですが、その先にある「仕事や生活を安心して続けられる体」をつくることが本当の目的です。 一日一日の体の使い方が、これからの体をつくります。
無理に我慢せず、できるところから変えていきましょう。
FAQ
Q1. 仕事中に肘が痛くなるのは使いすぎが原因ですか?
使いすぎは原因のひとつです。ただし、手首や指の動かし方、肩の位置、作業姿勢などが肘への負担を増やしている場合もあります。痛む場所だけでなく仕事中の体の使い方全体を確認することが大切です。
Q2. パソコン作業だけでも肘が痛くなることはありますか?
あります。マウスやキーボード操作では手首や指を何度も使うため、前腕の筋肉を通じて肘周辺へ負担がかかります。マウスの位置や机の高さ、肩に力が入っていないかも確認しましょう。
Q3. 肘が痛くても仕事を続けて大丈夫ですか?
軽い痛みでも、仕事を続けるほど悪化する場合は負担の調整が必要です。
痛みが強くなる動作を減らし、休憩や姿勢を見直しましょう。
強い痛みや腫れ、しびれ、力が入りにくい場合は医療機関へ相談してください。
Q4. 肘が痛いときはストレッチをしたほうがいいですか?
痛みが増えない範囲の軽い運動は役立つ場合がありますが、強く伸ばす必要はありません。肩や手首も含めてゆっくり動かし、鋭い痛みが出る場合は中止してください。無理なストレッチは逆効果になることがあります。
Q5. 肘の痛みは放置すると長引きますか?
同じ仕事動作で負担を繰り返していると、回復する前に再び負荷がかかり、痛みが長引くことがあります。
早い段階で作業姿勢や休憩、手首・肩の使い方を見直すことが、負担を減らすポイントです。
お急ぎの場合は電話窓口まで、
お気軽にお問い合わせください。
【火・金・土】9:00~21:00
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M.A.K.鍼灸整骨院
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